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ファンコイルユニットとは?仕組み・特徴・メリットとデメリットを徹底解説

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ビルやホテル、病院、商業施設などの空調設備として広く使われているファンコイルユニット(Fan Coil Unit)(FCUと略されて書かれることが多くあります)

名前は聞いたことがあっても、「どんな仕組みなのか」「エアコンとは何が違うのか」を正確に理解している方は意外と少ないのではないでしょうか。

本記事では、

  • ファンコイルユニットの基本的な仕組み
  • 他の空調方式との違い
  • メリット・デメリット
  • 導入に向いている建物
  • メンテナンスや注意点

まで、詳しく解説します。

ファンコイルユニットとは何か

**ファンコイルユニット(FCU)**とは、
熱源で作った冷水・温水を使って室内を冷暖房する空調機」です。

構成は非常にシンプルで、主に以下の部品から成り立っています。

  • 送風ファン
  • 熱交換器(コイル)

名前の通り、ファンとコイルです。

ファンは風を送る装置でイメージはつきやすいかと思います。

コイルは、薄いアルミ板が並んだ「熱交換器」と呼ばれる部品で、エアコンのフィルター掃除の際に見たことがある人もいるかもしれませんね。

車で言うとラジエーターです。

下記の画像の様な部品がコイルです。

そのほかに次の部品も含まれています。

  • ドレンパン
  • フィルター

建物の中央設備(熱源機)で作られた冷水または温水を、ファンコイルユニット内部のコイルに流し、
そこへファンで空気を通すことで、冷房・暖房を行います。

👉 冷媒(フロンガス)を各室に配管しないのが大きな特徴です。


ファンコイルユニットの基本的な仕組み

冷房時の仕組み

  1. チラー(熱源機)で冷水を作る
  2. 冷水を配管で各ファンコイルユニットへ送る
  3. 冷水が流れるコイルに室内空気を通す
  4. 冷やされた空気を室内へ吹き出す
  5. 温まった冷水を再びチラーへ戻る

暖房時の仕組み

  1. チラーで温水を作る
  2. 温水を各ファンコイルユニットへ送る
  3. 温水が流れるコイルに室内空気を通す
  4. 温められた空気を室内へ吹き出す
  5. ぬるくなった温水を再びチラーへ戻す

このように、水を媒介として熱を運ぶ空調方式であることが最大のポイントです。


ファンコイルユニットと業務用エアコンの違い

よく比較されるのが、業務用パッケージエアコンとの違いです。

項目ファンコイルユニット業務用エアコン
熱媒体水(冷水・温水)冷媒(フロンガス)
熱源中央熱源方式室外機ごと
配管水配管冷媒配管
個別制御可能(制限あり)ビル用マルチの選択必要
初期コスト大規模だと有利小規模向き

👉 大型建築物ではファンコイルユニット、小〜中規模では業務用エアコンが選ばれることが多いです。


ファンコイルユニットの主な種類

① 天井埋込形ファンコイルユニット

  • 天井内に埋め込むタイプ
  • 見た目がすっきり
  • ホテル・オフィスで多用

② 天井吊形ファンコイルユニット

  • 天井から吊り下げ設置
  • 機械室やバックヤード向き

③ 床置形ファンコイルユニット

  • 床や壁際に設置
  • 病院や学校で採用例が多い

④ カセット形ファンコイルユニット

  • 1方向吹出し2方向吹出しなど
  • 均一な空調が可能

ファンコイルユニットのメリット

① 大規模建物に向いている

中央熱源方式のため、

  • ビル
  • ホテル
  • 病院
  • 商業施設

など、部屋数が多い建物ほど効率が良くなるのが特徴です。


② 冷媒量が少なく安全性が高い

冷媒は熱源機側に集約されるため、

  • 冷媒漏えいリスクが低い
  • 法規制対応がしやすい

といったメリットがあります。


③ 室内機がコンパクトで静音性が高い

構造が単純なため、

  • 運転音が比較的静か
  • 室内景観を損ねにくい

ホテルや病室など、静粛性が求められる空間に最適です。


④ メンテナンスが比較的容易

冷媒系統を扱わないため、

  • フィルター清掃
  • ドレン清掃

といった日常メンテナンスが中心になります。


ファンコイルユニットのデメリット

① 個別制御に限界がある

中央熱源方式のため、

  • 建物全体で冷房/暖房の切替が必要
  • 部屋ごとの細かな温度要求に対応しにくい

という弱点があります。


② 初期費用が高くなりやすい

  • 熱源機
  • 配管工事
  • 制御システム

などが必要となり、小規模施設では割高になります。


③ 除湿性能が弱い場合がある

一般的なファンコイルユニットは、
湿度制御が得意ではありません

そのため、

  • 外気処理機(AHU)
  • 全熱交換器

との併用が必要になるケースも多いです。


④ 更新時既存の設備の設計仕様の確認に手間取る

熱源機からでてくる冷温水の温度や流量によりファンコイル自体がカスタマイズされているケースがあり、10年以上前のファンコイルからの入れ替えの場合、そのカスタマイズ情報がないケースがあります。

そんな時には機種を選定するための調査が必要になり、時間と手間がかかります。

更新時のことも考え導入することが大切です。


ファンコイルユニットが向いている建物

以下のような建物では、ファンコイルユニットが特に適しています。

  • ホテル・旅館
  • 病院・クリニック
  • オフィスビル
  • 学校・大学
  • 商業施設

**「部屋数が多く、長時間運転する建物」**が最適と言えるでしょう。


メンテナンスと管理のポイント

定期的に行うべき点検

  • フィルター清掃
  • ドレン詰まり確認
  • ファンの異音チェック
  • 水漏れ点検

特にドレン詰まりによる水漏れは、天井被害につながるため要注意です。


まとめ|ファンコイルユニットは中央空調の要

ファンコイルユニットは、

  • 水を使って冷暖房を行う
  • 大規模建物に適した空調方式
  • 静音性・安全性に優れる

という特徴を持つ、中央熱源方式の代表的な室内機です。

一方で、

  • 個別制御の制限
  • 初期コスト

といった点も理解した上で、建物用途に合わせた選定が重要です。

👉 「建物全体を効率よく、安定して空調したい」
そんなニーズがある場合、ファンコイルユニットは非常に有力な選択肢となるでしょう。

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