三菱と付く業務用エアコンのメーカーがは2社あります。会社名に三菱と付くメーカーは三菱重工と三菱電機です。どちらも日本の大手企業です。三菱とつくのでグループ会社と思われますが、関係が無い会社で競合(コンペチター)となっています。会社の祖先を遡れば同じ血が混ざっていますが、現在は全くの別会社です。別の会社なので特徴も異なってきます。どちらを選んだ方が良いかの解説をしたいと思います。
目次
三菱重工と三菱電機の業務用エアコンの特徴
三菱重工の業務用エアコンの特徴
三菱重工の業務用エアコンはセゾンエアコンというブランドで販売されています。室外機には「saison」というシールが貼られています。
2シリーズで販売されております
- 省エネタイプ ExceedHyper(エクシードハイパー)シリーズ
- 標準タイプ HyperInverter(ハイパーインバーター)シリーズ
三菱電機の業務用エアコンの特徴
三菱電機の業務用エアコンはスリムエアコンというブランドで販売されています。室外機には「mr.SLIM」というシールが貼られています。
2シリーズで販売されております。
- 省エネタイプ スリムZR シリーズ
- 標準タイプ スリムER シリーズ
三菱重工と三菱電機のシェア比較
数年前に業務用エアコンのメーカーシェア予測をさせていただきました。あれから少し状況も変わってきています。再度シェアについて解説していきます。数年前のシェア予測はこちらからご確認下さい。
2019年に予測したシェア
ダイキン 38%
三菱電機 25%
日立 14%
三菱重工 10%
東芝 8%
パナソニック 5%
2021年のシェア予測
ダイキン 43%
三菱電機 20%
三菱重工 13%
日立 12%
東芝 7%
パナソニック 5%
2021年シェア予測考察
2021年はコロナの影響で業務用エアコン業界も大きく動きがありました。どのメーカーもサプライヤーの工場や自社生産工場でのロックダウン、半導体不足の影響があり商品が品薄になる事態となりました。しかし、メーカーにより状況は異なり、実力の差が大きく見えた年でした。
ダイキンは、各メーカーが半導体不足で商品供給できませんと言っている中、在庫が切れることがほぼありませんでした。他のメーカーが商品無い中在庫を持っていたので注文は自ずとダイキンに流れていきました。
三菱電機は、夏場と冬前にニュースで不正の疑いが出たのと、半導体不足の影響を大きく受けたようで商品供給ができない状況となり、今年は大きくシェアを落としたことでしょう。
三菱重工は、三菱電機が商品供給できない間、在庫を持っていたのでダイキンと同じように注文が増えたことによりシェアを伸ばしたことでしょう。
日立、東芝は価格が安いことが売りでしたが、他のメーカーも価格競争に乗ってきたため伸びは今ひとつ。
シェアから見るメーカー選び
シェアが高いということは人気の商品と言えるでしょう。機能が良かったり、価格が良かったり、サービスが良かったり様々な要因はあると思います。三菱電機と三菱重工のシェア予測を見ると三菱電機の方が高いので人気商品です。しかし、2年前のシェア予測を見ると三菱電機はシェアを落とし、三菱重工はシェア予測を伸ばしています。
三菱重工と三菱電機の設置した感想
三菱重工を設置したお客さんから聞く感想
- 温まりが早い。
- 風向きが思ったように変えられる。
- フィルターが降りてきて掃除が楽。
三菱電機を設置したお客さんから聞く感想
- フィルター自動清掃が楽
- 人感センサーでわざわざリモコンで設定しなくても風向きが変わり便利。
- 音が静か。
業務用エアコン専門家が選ぶとしたら三菱重工?三菱電機?
三菱重工は数年前までは私自身あまり興味のないメーカーでお客さんに勧めることはあまりありませんでした。というのも、あまり営業の対応も良くなかったからです。機器の不具合などが起こった場合メーカーに協力してもらう場合もあり、しっかりした対応をしてくれるメーカーを業者としても選びたいと思っています。しかし、最近は営業の対応が変わってきたと感じています。営業が連れてくる上司も変わり、何か方針が変わったのかもしれません。最近は三菱重工を勧めることも多いです。
三菱電機は今年は仕様の数値の不正疑惑や商品供給ができないこともあり、会社の体制は大丈夫かなとの不安があります。もう少しリスクヘッジしてくれるような安心させてくれる要素が出て来れば良いのですが。商品供給が滞ったため、お客さんからの注文がキャンセルになってしまったこともありました。
現場、業務用エアコン専門家が選ぶメーカーは三菱重工です。