業務用エアコンを購入する際に、延長保証をつけるかどうか迷われる方も多いかと思います。延長保証について業務用エアコンの専門家として解説させていただきます。
目次
業務用エアコンの延長保証をつけることをお勧めします。
延長保証と言っても期間や内容など様々ありますが、故障した時の修理費が高額になるケースが多いためです。
ダイキンのエラーコードでの修理費の目安は以前、記事を作成しております。下記よりご確認下さい。
修理費が10万円以上になることはざらにあります。
具体的な条件としては、
「延長保証料が機器と工事の合計金額の25%以下で、10年間の保証」
であれば延長保証つけることをお勧めします。
業務用エアコンの保証内容の注意点
特に注意すべき点は、下記2点です。
◉保証期間
◉保証上限金額
保証期間
保証期間は3年、5年、7年、10年などがあります。
3年保証の内訳にメーカー保証1年が入っているケースがほとんどですので、2年目、3年目の保証に対して延長保証料を払うことになります。1年を少し過ぎたくらいの故障であれば、故障の状況などによっては、ごねればメーカー保証対象にしてくれるケースもあります。また2年目〜3年目は、私の感覚的な故障率ですが、5%以下です。
5年、7年保証については少し迷います。7年間使って何も不具合起こさない業務用エアコンは私の感覚で60%以上です。故障率でいうと、その逆の40%以下です。7年間使っていれば何かしらの不調を感じることも多くなってきます。
10年保証については、10年も使えば大分故障率は上がり、感覚値で50%以上となってきます。半分くらいの業務用エアコンが何かしらの不具合を起こしています。
保証上限金額
保証の上限金額が設定されている延長保証もあります。
例えば、
・機器と工事の合計金額が保証の上限金額
・機器の定価が上限金額
・上限金額設定なし
上限金額で収まらない場合もありますので、上限金額の設定されていない延長保証を選ぶことをお勧めします。
一度故障しだすと、直しては、故障して、直しては、故障してと次から次へと故障するケースもあります。エラーコードで全ての故障原因が特定できるわけではないので、コンプレッサーが壊れコンプレッサーを交換したが、コンプレッサーを動かしてみたことで、基盤が悪かったことがわかった、というようなイタチごっこになることもあります。コンプレッサー交換で数十万円発生し、基盤交換で数十万円かかり最終的に大きな馬力のものになると100万円以上になる場合もあります。今まで何社もこの場面に直面してきました。このケースの場合、お客さんは「こんな故障が続くのは製品が悪く支払いできない」、メーカーは「修理したのだから請求させてもらうの一点ばり」、泥沼化していきます。
業務用エアコンの延長保証のまとめ
設置場所や設置環境、業務用エアコン本体の当たり、ハズレにもよりますが、何の不具合もなく20年くらい持つ業務用エアコンもありますが、数年で故障してしまう業務用エアコンもあります。
故障したことを想定して予算を確保していれば良いですが、故障は突然やってくるものです。
故障した時のことも考えて業務用エアコンを導入することをお勧めします。