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2022年4月1日着工の工事から、建物に使われている建材を改修、解体する前に石綿の有無の調査が必要になりました。その有無の調査することができるのが建築物石綿含有建材調査者です。
目次
建築物石綿含有建材調査者講習
講習機関・団体
厚生労働省で案内している登録講習機関で講習を受けることができます。
国家試験ではないので、多くの団体が建築物石綿含有建材調査者講習を開催しています。
複数県で開催している団体の方が、大規模に開催しているので、多くの開催日が設定されており、自分の都合に合わせて講習を受けることができます。
講習中の流れ
テキストは400ページ程あります。その中でも特に重要でテストにでる場所を講義中に教えてもらえます。しかし結構多くの場所にマーカーで印をつけることになります。
建築物石綿含有建材調査者の合格率について
講師の方は合格率が98%だと言っていました。
しかし、テストを解いていた感覚では、マーカーで印を付けた場所から出ていましたが、多くの場所に印を付けたので、なかなか覚えきれず、落ちる人がいてもおかしくないテストだと思いました。
39問中24問(60%)の正解で合格のテストでした。
講習をしっかり聞いていないと、もしかしたら落ちてしまう可能性もあるテストだと感じました。
業務用エアコンと建築物石綿含有建材調査者
業務用エアコンの工事では調査は必要か!?
業務用エアコンを設置する際、ほとんどの場合、建物の建材に何かしらの解体、加工が必要になってきます。その時に石綿が使用されているかの調査は必要でしょうか。
答えは 必要 です!
建設物石綿含有建材調査者講習の講師の方がおっしゃっていました。
ルームエアコンの背板をビスでつける際、スリーブ穴を開ける際にも必要なのに、量販店でもう少しバタバタしてても良いのにあまり動きが見られないともいっていました。
石膏ボードにビス1本でも打ち込む場合でも必要です。H鋼にチャンネル這わす際に、H鋼についている吹付けロックウールをトライバーでカリカリする際にも事前調査が必要です。
この様な法律ができるということは石綿の健康への影響ががそれほど大きなことなのかと感じました。
私自身も多く石綿を吸い込んできたのだろうと思うとゾッとします。
石綿事前調査対象外の工事
木材、金属、石、ガラスのみで構成されているもの、畳、電球等の石綿が含まれていない物を加工したりする際は事前石綿調査不要です。
また、釘を打って固定する、刺さっている釘を抜く場合も事前石綿調査不要です。
上記が対象外なのでルームエアコンの背板を釘で固定する人もでてくるかもしれません。
石綿作業主任者とは
今までは調査者の説明させていただきました。ここでは石綿作業主任者の解説をします。
建築物石綿含有建材調査者は建材に石綿が含まれているかの調査でしたが、実際に工事をやる際の指揮・管理するさいに必要になってくるのが石綿作業主任者です。調査の段階で石綿有りとなった場合、石綿作業主任者が、石綿飛散防止対策をし現場を管理している上で天井の開口をしたり、スリーブの穴あけが必要です。
石綿取扱作業従事者とは
石綿が含まれている建材に対して加工、改修等の実作業をする際に必要な資格です。
石綿取扱作業従事者 特別講習はオンラインでも開催されており、講習が受けやすくなってきています。
石綿関連資格 まとめ
それぞれの資格の役割をまとめてみました。
資格 | 役割・内容 |
建築物石綿含有建材調査者 | 建材に石綿が含まれているか含まれていないかの調査 |
石綿作業主任者とは | 石綿の含まれている建材を取り扱う現場の管理 |
石綿取扱作業従事者 | 石綿の含まれている建材を加工、改修する実作業 |
量販店でルームエアコンを設置している業者の場合、これらすべての資格が必要になってくると思います。
現場調査もなく、初めて行った現場にルームエアコンを設置するケースがほとんどで、現場で下記作業が必要になってきます。
- 現場に到着し、建築物石綿含有建材調査者として設置箇所の建材の石綿の有無の確認。
- 石綿が含まれていた場合、石綿作業主任者として一人で設置する現場でも現場監督として現場管理。
- 石綿取扱従事者としてスリーブの穴あけ、背板のビス止めを石綿が飛散しないように対策しながら実作業。
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