業務用エアコンを設置していると、時々エアコンが冷えなくなったと連絡をもらうことがあります。
そんな時には機器の不具合のケースも多いのでメーカーの修理担当に現場へ行ってもらいます。
現地に行ってもらった際に、ガス漏れでエアコンが冷えなくなっていると判定いただく場合、次の可能性が出てきます。
業務用エアコンのガス漏れの原因箇所の特定
- エアコン本体
- 室内機と室外機を繋ぐ配管
- エアコン本体と配管を繋ぐ場所
これらのどの場所からのガス漏れかを確認する必要があります。
この場所により、誰が責任を取るかが変わってきます。
ただですらお客さんの対応して手間と暇をかけているのに、原因によってはさらに作業をする必要があり、大赤字になります。
また、どこからガス漏れがあったか確認するのに費用もかかります。
エアコン本体と配管を繋ぐ場所からの漏れであれば、メーカーの修理担当者が現地に訪問すれば特定できるケースが多いです。
しかし、エアコン本体や室内機と室外機を繋ぐ配管の場合は耐圧試験を行わないとどこからガス漏れしているかわかりません。この耐圧試験をする費用が10万円近くかかってきます。
室内機だけに耐圧をかけ、室外機だけに耐圧をかけ、室内機と室外機を繋ぐ配管だけに耐圧をかけて、さらに丸一日耐圧試験をします。
人の工数+作業料+材料代などがかかりメーカーの修理担当者が2回は現場を訪問する必要があり費用が高額になります。
業務用エアコンのガス漏れの責任範疇
1.エアコン本体からのガス漏れがあった場合。
→ 保証期間内であればメーカーが無償で直す責任があります。
保証期間外であれば本体の自然故障となるので、ユーザーさんの責任となり、ユーザーさんが費用をかけて直す
必要があります。
2.室内機と室外機を繋ぐ配管から漏れがあった場合
→ 工事業者とユーザーさんの契約内容にもよります。
新規で配管設置を行った場合には、配管の供給も工事業者が行った為工事業者の責任になります。
いつまで責任を取る必要があるかは契約内容によるかと思います。
入れ替えで既設の配管からガス漏れが起きた場合、元々あったユーザーさんの設備のため、ユーザーさんの責任
となります。既設の配管からガス漏れが起きた場合にトラブルに発展するケース多いです。
設置工事の際に耐圧試験したが、数ヶ月後にガス漏れするケースがあります。
ユーザーさんとしては工事業者の責任で直して欲しいし、工事業者としては自分の設置した配管ではないので責任取りたくないし。話し合いでどうするか決めるしかありません。話し合いで決まらなければ法律の窓口での対応となるでしょう。
3.エアコン本体と配管を繋ぐ箇所からガス漏れがあった場合。(フレア部からの漏れ)
→ 工事業者とユーザーさんの契約内容にもよりますが、基本的には業者の責任になります。
いつまで責任を取る必要があるかは契約内容によるかと思います。
工事業者が再度現場に行き配管のフレアを切り直し、耐圧試験、真空引き、ガスチャージをする。
設置工事にかかる耐圧試験
上記は修理に伴う耐圧試験で、設置工事にかかる耐圧試験は工事をする流れでできるので費用感は全然ことなります。
設置にかかる耐圧試験は、機密が確保されているだろうことが前提で作業を行います。
入れ替え工事の際には、新品の業務用エアコンに、今まで問題なく使われていた既存配管を接続するため、漏れることは前提にありません。
漏れるとしたら工事担当者が行ったエアコン本体と配管を繋ぐ場所からのガス漏れでしょう。
エアコン本体と配管を繋ぐ場所のガス漏れはギュポフレックスというスプレーでガス漏れチェックを行います。
上記のような理由から設置工事にかかる耐圧試験は、本来は丸一日耐圧をかけるところ、30分〜1時間くらい配管に耐圧をかけ簡易的な耐圧試験で完了させる業者がほとんどかと思います。