業務用エアコンには防爆仕様という特別仕様を特注でオーダーできるタイプもあります。私自身この「防爆仕様」という言葉を若かりし時に最初に聞いてミサイルが飛んできても吹っ飛ばない様なエアコンのことなのかなと想像しましたが、このような恥ずかしい想像をする人が減ればと思い業務用エアコンの防爆仕様について紹介します。
防爆仕様とはモーターなど電気部品から電気が漏れたり、火花が漏れ出たりしないように加工する仕様となります。
目次
どのような環境でこの防爆仕様使われているのでしょうか?
通常の環境では防爆仕様は不要ですが、例えば、引火性の高い物質や揮発性のガス、プロパンガス、石油、シンナー、ガソリンを取り扱い加工している工場で業務用エアコンを使いたい場合には防爆仕様が必要になります。工場自体では可燃性物質が漏れ出ないように対策はされていますが、もし何か不具合が起こりガスが漏れて、さらに業務用エアコンに火花が発生したら、大爆発する可能性もあります。このような危険物を扱っている場所では、導入する設備も危険が起きないものを導入します。
防爆仕様の業務用エアコンはどのような加工がされているのか?
先ほども触れましたが、モーターから電気や火花が漏れないように絶縁物質で覆ったり、基盤にも、シリコンの様な絶縁物質を塗っていたり、細かな部品も防爆基準をクリアしたものを使用します。
業務用エアコンの防爆仕様の費用はどれくらい高くなるか?
業務用エアコンを防爆仕様にする際、上記のような加工する必要があるため、通常の業務用エアコンより金額は高くなります。大体通常の業務用エアコン代の1.3倍から1.5倍くらいの金額になります。また納期も加工が必要となるので1ヶ月くらいはかかることになります。
どの業務用エアコンが防爆仕様にできるか?
業務用エアコンに中でも防爆仕様にカスタマイズできるものとできないものがあります。店舗オフィス用と言われているような業務用エアコンは通常メーカーに依頼しても対応してもらえないメーカーが多くあります。カスタマイズ業者に依頼すれば可能です。工場設備用エアコンと言われているエアコンであればメーカーに依頼して対応いただけるケースが多くあります。
可燃物質を扱う環境での空調方式
可燃物質を扱う場合、防爆仕様の業務用エアコンで空調する以外に、エアハン(エアハンドリングユニット)で空調する方法もあります。こちらの方式は、可燃物質がある場所とは離れた場所に空調機を設置し、ダクトで空調したい場所まで空気を送り込む方式です。空調したい場所に火元が一切ないのでガスに火が移り爆発することを防ぐことができます。こちらの方式ですと、防爆仕様にするよりもダクトの工事費等がかか流ことになります。コスパは悪くなってしまいます