業務用エアコンの業者から出てくる見積に一次側の電源工事は含みませんと書いてあるけど、ちゃんと工事やってもらえるのかと不安になられた方もいるかと思います。同様馬力へ入れ替えするのであればほぼ問題ありませんが、同等馬力以外であれば注意が必要です。業務用エアコンの電源工事について記載します。
目次
業務用エアコンの一次側電源工事のとは
室外機まで電源配線する電気工事のことを指します。業務用エアコンは室外機に三相200Vか単相200Vの電源を繋ぐ必要があります。
業務用エアコンの二次側電源工事とは
室外機から室内機に配線する電気工事のことを指します。パッケージエアコンと呼ばれている業務用エアコンの場合は室内機と室外機間は制御信号を送電する通信線と室内機に電気を供給する電源線が必要です。
建設業界での電気工事の考え方
上記の一次側電源工事、二次側電源工事は業務用エアコン業者の考えであり、電気工事業者の考えとは異なることもあります。また業務用エアコン業者によっても人によっても、電気工事の考え方が異なることがありますので注意が必要です。
①電気メーターまでが一次側で分電盤までが二次側、分電盤より下流が三次側。
②分電盤から室外機の近くの手元開閉器までを一次側で手元開閉器から室外機までを二次側、室外機から室内機までの配線は何次側ということはなく連絡配線。
上記は電気工事業者で多い考え方です。
「一次側電源工事は含みません」の注意事項
馬力を大きくする場合、電源配線の工事が必要になるケースが多くあります。業務用エアコンの業者によって電源配線工事ができる人とできない人がいます。電源配線工事できない業者の場合は、電源配線工事は以前この建物の電気工事をやった方に配線太くしてもらってくださいと言われるケースもあります。このような場合に業務用エアコンの見積の特記事項に「一次側電源工事は含みません」と記載されたりしています。お客様側で電気工事業者を手配して工事しておかないと、業務用エアコン設置したけど運転できませんということになってしまいます。なんでも業務用エアコンの業者がやってくれるわけではない場合もありますので注意してください。
ビル用マルチエアコンの電源工事
上記までで業務用エアコン業者は室外機まで配線することを一次側電源工事と記載してきましたが、ビル用マルチエアコンの場合は室内機まで電源の配線をすることも一次側と考えます。ビル用マルチエアコンは室内機、室外機別々に電源必要になります。パッケージエアコンのように室外機から室内機に電源を供給することはできません。ビル用マルチエアコンには室内機にも室外機にもブレーカーが必要になります。