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カチオン電着塗装とは
塗装したいものを、塗装液に漬け込み、電気を流し化学反応で塗装する塗装方法です。はけで塗装する方法やスプレーで塗装方法ではなく、電気を流した化学反応で塗料を定着させます。
業務用エアコンにカチオン電着塗装するメリット、デメリット
カチオン電着塗装のメリット
業務用エアコンを腐食性ガスの発生する場所で使用すると業務用エアコン本体が錆びてきたり、劣化のスピードが加速します。酢を扱っている工場であったり、塩分を扱っている食品工場も腐食性ガスが発生します。海の近くに金属を置いておくと錆びるスピードは海の近くではない場所と比べ早いことは多くの方に理解いただけるでしょう。カチオン電着塗装で業務用エアコンをコーティングすることにより腐食から守ることができます。潮風対策にはカチオン電着塗装塗装ではなく耐塩害塗装というのもコーティングもあります。耐塩害塗装に関しては別でご紹介します。カチオン電着塗装する事でどれだけ長持ちするか気になるところですが、腐食性ガスの濃度や環境により異なるので一概に言えませんが、よく熱交換器が腐食し穴があき冷媒ガスが漏れていた普通の業務用エアコンをカチオン電着塗装した業務用エアコンにに変えたところ2倍くらい長持ちする様になったという声を聞いたことがあります。今までは3年で熱交換器の交換をしていたのに6年持つ様になった様です。
カチオン電着塗装のデメリット
カチオン電着塗装の塗装費用が高額である。通常の業務用エアコンメーカーはカチオン電着塗装仕様の製品のラインアップは用意していません。中にはオプションでカチオン仕様対応というメーカーもあるようですが、通常はメーカーの通常の業務用エアコンを専門の塗装業社の工場に持ち込み、2、3週間ほどかけて塗装し、設置現場へ持ち込みます。手間も時間もかかる為、費用は高額になります。実際の塗装の費用は業務用エアコンの室内機がもう一台買えるくらいの金額がかかることもあります。
業務用エアコンのカチオン電着塗装はお得か?
答えはお得です!
業務用エアコンの室内機を余分に購入しておき室内機がダメになったら交換するというサイクルをよく目にしますが、室内機を交換する作業は単純に室内機を取り外してつければいいというものではありません。室内機を外すためは、業務用エアコン内に入っている冷媒ガスを抜く必要があります。今の冷媒ガスは抜いたものを再利用することができない化学物質となっております。また処分するにも費用と手間がかかります。室内機を設置後も配管の繋ぎからガス漏れがないかの耐圧試験をしたり、配管内の空気を抜くために真空引きしたり冷媒ガスを充填する必要もあります。工事の費用にも10万以上はかかる事でしょう。予備で購入していた室内機代と合わせるとカチオン電着塗装の塗装費用より高くなる事でしょう。普段付き合いのある業務用エアコンの設置やメンテナンスの業者さんからカチオン電着塗装は高いだけと提案を受けている場合もあるかと思います。業者さんからするとカチオン電着塗装されてしまうと、業務用エアコンが故障する頻度が減り仕事が減ってしまいます。業者さんだけの意見を鵜呑みにせず、業務用エアコンを管理されている方ご自身で調べることも大切かと思います。